
子育てをしていると、ついつい子どもを叱ってしまうことってありますよね。
「何度言っても片付けない!」「時間がないのに着替えない!」「どうして言うことを聞かないの?」――気がつけば、今日も声を荒げてしまった…
そんな自分に自己嫌悪するママやパパも多いのではないでしょうか。
でも、そもそもなぜ私たちは子どもを叱ってしまうのでしょう?
そこには、大人と子どもの考え方や感じ方の違いが大きく関わっています。
叱ってしまうのは「大人の基準」で見ているから
大人は長い人生経験を通じて、「こうしたほうが安全」「この順番が効率的」といった知識や習慣を身につけています。
だから、子どもがそれと違う行動をすると、「なんでそんなことするの?」「危ないでしょ!」とつい叱ってしまうんです。
たとえば…
・靴を左右逆に履く
・ご飯をこぼす
・遊びに夢中で片付けをしない
・好奇心で物を壊してしまう
これらは子どもにとっては「学びの途中」であり、「やってみたい!」という成長の一歩。
でも、大人はそれを「間違い」や「ダメなこと」と受け止めてしまうことが多いんです。
子どもと大人の“時間感覚”の違い
叱ってしまうもう一つの理由は、時間の感じ方が違うこと。
大人はスケジュール通りに動くことに慣れていて、
「もうすぐ出発時間だから早く着替えてほしい」と考えます。
でも子どもは、今この瞬間の遊びに夢中。
未来の予定や時間の制約を理解するのはまだ難しいんです。
だから、
・「早く!」が伝わらない
・何度言っても行動しない
・結果的に叱ってしまう
こんな悪循環になりがちです。
叱るのは親の“余裕がない”サイン
実は、叱る理由の多くは「親の余裕のなさ」にもあります。
家事や仕事で疲れていたり、時間に追われていたりすると、
冷静に対応する余裕がなくなり、感情的に怒ってしまうんです。
「やさしく接したいのにできない…」
そんなときは、
・家事を減らす(家事代行や便利グッズを活用)
・スケジュールを詰め込みすぎない
・パパと分担する
といった方法で、まず親がラクになることが大切です。
子どもと大人は“別の生き物”と考えてみる
叱りすぎを防ぐためには、
「子どもはまだ未完成で、考え方も大人とは違う」
と意識することがポイントです。
・言葉の理解が追いつかない
・注意力や集中力が短い
・感情をコントロールできない
・好奇心が優先される
これらは全部“当たり前”の発達段階。
大人の基準を押し付けるより、
「子どもってこういうものだよね」と受け止めるほうが、
お互いに気持ちがラクになります。
叱るのではなく、伝える方法に変える
叱る代わりに、こんな方法を試すと親子関係がグッとラクになります。
1.具体的に伝える
「片付けなさい!」より「おもちゃを箱に入れてくれる?」のほうが理解しやすい。
2.できたことを褒める
「ちゃんと靴を揃えられたね!」と成功体験を増やす。
3.一緒にやる
子どもだけに任せず、一緒に行動して「やり方」を見せる。
4.選択肢を与える
「青の服と赤の服、どっちがいい?」と自分で選ばせるとスムーズ。
まとめ
子どもと大人は、考え方も感じ方もまったく違います。
だから、つい叱ってしまうのは自然なこと。
でも、
・子どもの発達を理解する
・親自身の余裕を作る
・伝え方を変える
これらを意識するだけで、叱る回数はグッと減ります。
子育ては完璧じゃなくていいんです。
失敗してもやり直せるし、叱ってしまったら「ごめんね」と言える親こそ素敵。
子どもと大人の違いを認めながら、一緒にゆっくり成長していければ、親子関係はもっと楽しく、もっと優しくなれます。